子どもの教育資金や住宅購入の頭金、老後資金など、将来に備えて貯蓄をしておきたいという考える方も多いのではないでしょうか。共働き夫婦が増えることで年収自体は増加しますが、仕事や家事に時間が取られる分、子どもや家族とコミュニケーションを取る時間の捻出が難しいといった声も少なくありません。
貯蓄を目標とするのであれば、共働きをすることのメリットは大きいようですが、
ただやみくもに貯蓄することだけを目指していませんか?
無理なく生活を送るためには、「今後、どれくらいの金額が家計に必要となるのか」「もっと楽に家事を行う方法はないのか」「今よりも子どもや家族とのコミュニケーションを増やすにはどうすればよいのか」といったポイントとしっかり向き合うことが大切です。
本記事では、共働きをしている夫婦に対して、家計の心配を払拭し、家事を円滑に行う方法から、子どもや家族とのコミュニケーションの取り方まで、丁寧にご紹介します。
共働きを行っていく上で、自分も家族も一緒に成長するための目標を持てるようにするために、
ぜひ本記事をお役立てください。
共働きの夫婦の場合、家計管理はどのようにすればよいのでしょうか。本章では、その具体的な方法について、考えていきましょう。
2005年に合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に産む子どもの数)が1.25と史上最低を記録したのをきっかけに国が関係法令を強化・改善、2006年頃には共働きが増加し、2010年には厚生労働省に「イクメンプロジェクト」が発足するなど、共働きや夫婦二人で子育てを行う風潮は、年々高まりつつあります。
しかし、共働きをする理由は、家族構成や年代により大きく異なります。まずは、総務省統計局が発表した「平成26年(2014年)全国消費実態調査」から、各ライフステージ別の家計の支出割合を見てみましょう。
なぜ、これほどまでにライフステージによって費目割合が異なるのでしょうか?その理由をひもといていきましょう。
夫婦のみの世帯である第1ステージ(夫30歳未満)の支出割合が最も大きく、世代が上がるに連れて徐々に減少傾向となっています。
夫婦のみの世帯が住居に関する支出割合が高い理由として、
といった傾向が見られます。
また30代以降、住居費の割合が減少する理由として、
といった理由が考えられます。
総務省統計局で発表された「平成26年(2014年)全国消費実態調査」のデータを読み解くと、子育てが始まる第2ステージ(30歳代)から「食費」が増加、「教育費」は子育てと同時に第2ステージから発生し、徐々に増加する傾向があります。
子どもが学校を卒業するまでかかる費用であり、子どもの数が増えるに従い、負担も大きくなります。
子どもが成長するにつれて食べる量も増えるため、食費が増加するのは自然な傾向といえるでしょう。
また、文部科学省による「平成28年(2016年)度子供の学習費調査」の学校種別の学習費によりますと、授業料や学用品などを含む学校教育費と、学習塾や家庭教師、習い事の月謝を含む学校外活動費を合わせた金額は、幼稚園では公立233,947円、私立482,392円、小学校では公立332,310円、私立1,528,237円、中学校では公立478,554円、私立1,326,933円、高等学校(全日制)では公立450,862円、私立1,040,168円となっています。
子どもの年齢が上がるほど、教育費にお金がかかる現状がお分りいただけたのではないでしょうか。
これらのデータからも、子育て中は子ども中心に資金が動いていくことが分かります。
総務省統計局で発表された「平成26年(2014年)全国消費実態調査」のデータを読み解くと、第3ステージ(40歳代)の子育て真っ盛りの時期が最も交際費の割合が低く、子育てが終わった第5ステージ(60歳代以上)世帯の交際費支出割合が一気に高くなることが分かります。
その理由として、
といったことが考えられます。
ただし、50代から老後にかけて交際費を有意義に使うことができる「ゆとりある生活」を送るためには、
40代までにある程度のライフプランを立て、貯蓄をしておくことが必要です。
また、住宅購入や子育て、子どもの独立といったライフイベントの発生により、支出の割合は大きく変わります。現時点で予測できるものや計画的に動けるものがある反面、転職や転勤など不可抗力な事態が発生することも考えておかなくてはなりません。
共働きをすることは、世帯年収が増え生活にゆとりを持たせることができるといえるでしょう。
「貯蓄=貯金・預金」と思っていませんか? もちろん、金融機関への貯金・預金は貯蓄の一つですが、それだけが貯蓄ではありません。貯蓄がないと思っていても、実は資産とみなされるものが存在することがあります。
まずは現在の貯蓄額をきちんと調べ、正確に把握することが大切です。
ここでは「貯蓄とは何か」といった部分に注目し、ご説明します。
まず、「貯蓄」とはどういうものを指しているのでしょうか?以下、表にまとめてみました。
項目 | 内容 |
---|---|
貯金・預金 | 金融機関に対して預け入れているお金 |
生命保険 | 生命保険、個人年金保険、損害保険、簡易保険のこれまでに払い込んだ額(ただし、掛け捨ては除きます) |
株式、債券、信託など | 株式・株式投資信託と、公社債投資信託に関しては6月末の時価、債券と金銭信託・貸付信託に関しては額面にて計算します。 |
その他預貯金 | 財形貯蓄、社内貯金など |
借入金 | 住宅購入などのために借り入れたお金 |
貯蓄について調べる際に同時に考えておきたいのが、収入に対する支出と貯金の割合です。収入の10〜15%程度を貯金に回す方法がベストという意見もありますが、この辺りも家族構成や年代により、一概に判断することはできません。
一般論に合わせるよりも、現在の貯金額と貯蓄方法が効果的に行えているかどうかを確認することから始めましょう。
総務省統計局の「平成28年(2016年度)家計調査報告(貯蓄・負債編)」によりますと、1世帯あたりの貯蓄現在高(平均値)は1,820万円です。この数値は年齢別ではありませんが、一つの目安にしておくとよいでしょう。
貯蓄目標を立てる前に、まずは現状を理解し、このままのペースで貯蓄を続けた場合どうなるのかをイメージすることが大切です。
まずは、上記2点から始めてみましょう。
ライフプランとは、「人生設計」を指し、主に金銭面からの生活設計を指す場合が多くなります。
毎月の固定費(家賃など)を把握するだけでなく、就職、転職、結婚、出産、住宅購入、子どもの進学、定年退職、住宅購入といった出来事(ライフイベント)に合わせて、
が必要になるかをあらかじめ明確にすることで、経済的・精神的にゆとりを持った生活を送ることが可能です。
ライフプランシートとは、前述したライフプランをもとに作成を行うことで、いつ(時期)、何に(用途)、いくら(資金)が必要なのかを具体的に把握することができます。
年間収支の確認 | 貯蓄力と現時点で赤字か黒字かを判断できる |
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家計のバランス | 資産(預貯金など)と負債(ローンや奨学金など)を明確化できる |
ライフイベント | 子どもの進学や配偶者の定年の時期を可視化し、事前に費用を確認できる |
家計のキャッシュフロー | 上記を全て一枚にまとめることで、全体の流れを把握し、家計の変化や収支の予測ができる |
「なんとなく貯蓄している」「大体これくらいあれば大丈夫」といった曖昧な考え方では、必要なときに必要な資金を用意することができない可能性があります。
出産・分娩費用は平均505,759円(公益社団法人 国民健康保険中央会「2016年度 正常分娩分の平均的な出産費用について」)かかるなど、大きなライフイベントには多額の出費が発生する可能性があります。さらに、車の買い替え、住宅の購入、そして突発的なけがや病気といった予測できないリスクとイベントが重なった場合、貯蓄がなければ計画を変更せざるを得ません。
まずは家計(収入・支出)を見直し、お金の大まかな流れを具体的につかむことが必要です。そうすることで、時期、用途、資金が明確になります。より具体的な貯金額を把握し、安心できる人生を送りましょう。
ライフプランシートを確認したことで、共働きであるメリットについて、より一層理解していただけたのではないでしょうか。しかし、「共働き=女性は仕事も家事も両方しなければいけない」といったイメージもまだ強く、悩んでいる人も多いことでしょう。
本セクションでは、共働きの家事を抱え込まず、夫婦一緒に家事を楽しくする方法についてご紹介します。
一昔前とは異なり、女性が全て家事を行うべきといった風潮は少なくなりました。しかし、男性の中には「何を手伝えばいいのか分からない」といった声も少なくありません。
だからこそ、家事の分担については、手伝ってもらいたいと考える女性側が主導権を握り、考える必要があります。
「これから家事の分担をどうしていきたいのか?」を話し合い、家事・育児に対してどこまで行うのか目安を決めることが一番大切です。
内閣府男女共同参画局のホームページに掲載されている「夫婦が本音で話せる魔法のシート”○○家作戦会議”」をふたりで作成し、日々の家事や育児の項目を洗い出し、どのようにシェアし、お互いに支え合うのがよいのかを確認し合うためのコミュニケーションツールとして利用するのもよいでしょう。
その際、配偶者と家事の分担をしつつ、「有料サービスを利用する」といった選択肢もあることも考えておきましょう。
1997年以降、専業主婦世帯数と共働き世帯数の逆転現象が起こり、その差は年々広がりつつあります。
また、年代が若くなればなるほど、男性も家事・育児に参加するという意識が高まっていることも分かります。
内閣府が行なった「平成21年(2009年度)インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査」によりますと、夫婦の家事・育児の分担割合は「夫1割、妻9割」が最も多く31.6%。「夫2割、妻8割」が24.0%といった結果となっていますが、特筆すべきは年代別の差です。
20代では70%以上、30代でも50%以上が「夫が3割以上家事をする」と答えており、
意識変化が進んでいることが分かります。
男性側に家事に参加する意思があることがお分かりいただけたでしょうか?
さらに、男性のやる気を削がず、協力してもらうためには、伝え方にも工夫が必要です。
どういった方法がベストなのか、伝え方についても見ておきましょう。
男性に家事をお願いする場合、普段から家事を行なっている女性と同じレベルを求めても、お互いつらくなってしまうだけです。いきなり100点を求めるのではなく、徐々にステップアップして貰えればOKというおおらかな気持ちでいることが何より重要です。
共働き夫婦が家庭円満に家事を行うには、家事分担の目安を明確にすることが大切です。
ライフワークバランスの変化により、男女間の家事に対する意識も大幅に変わってきました。
家事分担は、ポイントを抑えたコミュニケーションがとても重要なのです。
今回ご紹介したポイントをもとに、ぜひ上手な家事分担を目指してください。
共働き夫婦は、仕事も家事も大忙し。
そこで、肩の力を抜いて楽に家事を行う方法について考えていきましょう。
「毎日の食事(献立)を考えるのは、大変!」「残業が続くと、ゆっくり買い物に行く時間がない」「節約したいのに、お惣菜や外食が増えてしまう」といった悩みは、共働き夫婦につきものです。
献立や栄養バランス、食材の安全性について一つずつ考える時間は、決して短いものではありません。また、仕事帰りに買い物に行ったり、残業後に一から料理をしたりするのは、忙しければ忙しいほど負担になってしまうものです。
そういったとき、おすすめなのが今話題のミールキットです。レシピと食材がセットになっていて、新鮮な野菜や肉が必要な分量だけ届くため、献立に悩むことなく、短時間で簡単に料理をすることができます。
特におすすめなのが、オイシックスの「Kit Oisix(ミールキット)」。「時短料理は作りたいけれど、手抜きはしたくない」「健康を意識したメニューを、手軽に食べたい」といった思いを抱く人からも人気を集めています。
オイシックスの「Kit Oisix(ミールキット)」の特徴は、思考・行動共に時短に役立つという点です。
週替わりで毎週20メニューを用意しているため、飽きずに楽しくメニューを選んでいただくことができ、各メニューに必要な食材が必要な分量だけ入っているため、献立を考える必要がないだけなく、買い物に行く手間も省けます。
全てのメニューは放射性物質検査済みで、カット野菜にも次亜塩素酸を使用しないなど、食の安全にも気を配っています。
主菜と副菜の2品が20分以内に完成できるため、残業で遅く帰ってきてもすぐに夕飯が完成できる点も心強いでしょう。
また、パソコンはもちろんスマホからも注文できるため、会社の昼休みにメニューを選ぶといったことも可能です。
洗濯や掃除といった毎日の片付けが大変だと感じている人には、最新家電を使った時短方法がおすすめです。
ロボット掃除機だけでなく、床拭きロボもあるため、交代に使うのもよいでしょう。
リビングやキッチンの床など、面積が広い部分の掃除が減るだけでも、ぐっと楽になるはずです。
また、ドラム式洗濯乾燥機も、年々高性能になっている見逃せない家電です。洗濯物を干す、取り込むといった作業が短縮できるだけでも、家事の負担は大幅に減るでしょう。
掃除・洗濯・料理・アイロンがけ・買い物といった日常の家事から、大掃除、部屋全体の片付け、水回りやエアコンなどのピンポイントの掃除まで、家事をしてくれるサービスが「家事代行」です。プロの家事は満足度が高い点も特徴の一つと言えます。
また、仕事を頑張ったご褒美に、ちょっと人の手を借りることで、翌日からのモチベーションアップにもつながるため、ここぞというときに利用するのもよいでしょう。
家事シェアとは、家族で自然に効率よく家事を分担する方法です。
一人で頑張りすぎている人は、ぜひこのやり方を取り入れてみてください。
家事シェアのポイントとその一例をご紹介します。
料理、掃除、洗濯といった家事は、生活する上で欠かせないものです。しかし、サービスの多様化により、上手に活用することで、時短できる部分は想像以上に多くなってきました。特に共働きで家事をする場合は、頑張りすぎず賢く手を抜くことも大切だということを覚えておきましょう。
家事は、頑張りすぎるものではありません。肩の力を抜き、必要最低限のことだけを自分でやることをおすすめします。
夫婦で家事を負担したり、さまざまなサービスを利用したりすることで、
時短家事が可能だと感じていただけたのではないでしょうか。
さらにここからは、共働きだからこそ子どもにしてあげられることについてご紹介します。
共働きをすることで、子どもの習い事や普段ではできない充実した体験に必要な金額を稼ぐことができるともいえます。
共働きによって、教育資金に余裕が持てることは、大きなメリットの一つです。
子どもの可能性や強みを見つけ、伸ばすためには、習い事がとても重要です。
勉強ももちろん大切ですが、勉強だけに集中してしまうと、逆に壁にぶつかりやすいといったデメリットもあります。
また、習い事を数多くこなすことも正解ではありません。
まずは、子どもにとっての「強み」を見つけ、伸ばすための習い事をするとよいでしょう。勉強以外で「自分はこれが得意!」といった根拠のある自信をつけさせることが重要です。
子どもの習い事は、子どもの個性によって異なるため、どんな習い事が適しているかどうかは一概には言えません。その部分の見極めは、親として大切です。
子どもの頃にいろいろな経験を積むことで、これからの時代に最も大切な「生き抜く力を養う」ことができるのが、習い事の大きなメリットといえるでしょう。
最近では、子どもに自然体験活動を行わせたいと考える人が増えています。
その中で、行政機関が行っている留学もあります。
国土交通省では、平成29年(2017年)10月に、18地域の小・中学校の離島留学の募集について、報道発表しています。島外の子どもが里親と暮らし、島独自の文化を学び、経験をすることで豊かな自然体験、社会経験を行うことを目的としています。
そのほか自然豊かな農山村などで短期から長期にかけて、自然と触れ合う生活を体験する「山村留学」や、子どもだけでなく親も一緒に引っ越す「ふるさと親子留学」など、さまざまな留学制度が誕生しています。
ほぼ全ての都道府県において、民間主体の自然学校があります。1〜2週間程度のものから、日帰りで参加できるものまで、タイプもさまざまです。内容は各運営団体によって多少異なりますが、キャンプや登山、川遊びなど、土地の自然を活かした経験ができます。
ファミリーデーとは、会社の取り組みとして社員の家族が職場訪問をすることによって、職場に対する理解を深める日のことです。内容は企業によって異なりますが、企業紹介や職場見学ツアー、社員食堂の利用体験のほか、オリジナル名刺や社員証を配布しているところもあります。
子どもにとっては、仕事の現場や社会を知る良い機会であり、家族にとっても、日常見ることができない職場の様子や働く姿を見せることで、仕事への理解を深めることができるといったメリットがあります。また、家族に職場を理解してもらうことにより、家庭内でも仕事に関するコミュニケーションが増えやすく、良い相乗効果をもたらすとされています。
その他にも、子どもができる体験として、職場体験があります。学校に通学する生徒が実際の職場で働き、職業や仕事内容を体験すること、働く大人と接する学習活動のことをいいます。国立教育政策研究所生徒指導研究センター調査「全国公立中学校における職場体験実施率の推移」は、平成13年(2001年)の80.5%から平成16年(2004年)の89.7%へと上昇し、職場体験が全国的に浸透していることが分かります。
学校の学習活動の一環というだけではなく、学校と社会をつなぐ取り組み、親子の会話を促進する取り組みといえるでしょう。また、職場体験に参加した子どもは、学校と家庭の連携で親の仕事に興味を持つ可能性も高く、仕事について話すきっかけの一つにもなります。
また、職業教育の学習プログラム(職場体験のアミューズメント施設も含む)を使い、職業や仕事の実際について体験したり、働く人々と接したりする職場体験を実施する企業や施設も増えています。
例えば、職場体験のアミューズメント施設では、当日さまざまな職業を体験するだけではなく、事前・事後にも学習プログラムの提供があり、働くことについて考える機会を与えています。さらに、施設内を飛び出し、実際の企業での職場体験の募集を行うなど、さまざまな取り組みが生まれています。
子どもは、職場訪問や職場体験を通じ、さまざまな形で「働く」ということについて学んでいきます。この経験をもとに、共働きならではの「働くこと」を一緒に考える機会ができることが、子どもの将来の選択肢を広げることにつながるでしょう。
メリットがいっぱいの共働きですが、続けるためのキーワードは、いかに家事の負担を減らすかという点です。
特に料理は毎日のことですよね。
レシピと食材がセットになったミールキットでは、オイシックスの「Kit Oisix(ミールキット)」がおすすめです。
まずは2人前の「Kit Oisix(ミールキット)」とオイシックスの野菜などの食材が入った「Kit Oisixおためしセット(旬の食材つき)」を注文してみてはいかがでしょうか?