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letter かしこく食べるマタニティライフ

細川モモ先生

細川モモ先生

Oisixプロママアドバイザー

予防医療コンサルタント 細川モモ 先生

アメリカで最先端の栄養学を学び、栄養アドバイザーの資格を取得。
医師、栄養士による予防医療チーム「Luvtelli Tokyo & New York」主宰。
1児のママ。著書に「妊娠中の食事(主婦の友社)」など。

妊娠中、なぜ鉄分が大切なの?

赤ちゃんの身体と脳の発達のために大切!

鉄分は乳幼児の認知発達など神経系の発育に欠かせません。妊娠後期からは摂取した鉄は赤ちゃんの体内に貯蔵され、生後6か月ごろまでこの時貯蔵した鉄分を栄養源に成長していきます※2。多くの鉄分が赤ちゃんに移行する妊娠後期までには、母体に充分な鉄分が蓄えられていることが理想です。

赤ちゃんの出生と成長に大切!

ママが妊娠中に摂取した鉄分量と、赤ちゃんの出生体重は相関することが報告されています。※3また出生体重が3kg未満の赤ちゃんは、体重が少ないほどに生後6ヶ月の時点で貯蔵鉄がなくなっている率が高くなるということが分かっています。※4 つまり、ママが妊娠中に鉄分を摂取することは、赤ちゃんの出生と成長に大きくかかわっているのです。

鉄分対策は、早くからがポイント。妊娠初期〜中期に貧血の症状がなくても油断せず、積極的に鉄分を含む食材を食べるようにしてください。 というのも、貧血の検査でおなじみの「ヘモグロビン」は常に一定の濃度が保たれるよう、肝臓などに貯蔵されるフェリチン(貯蔵鉄)から補われているんです。妊娠・出産によって貯蔵鉄が大幅に減少し、もしストックを回復できないと産後の肥立ちにも影響する※5ため、早期の対策が大切です。

鉄補給というと、ほうれん草やプルーンを食べる人が多いですが、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」は吸収率が低く、赤身の肉や魚などの動物性食品に含まれるヘム鉄を意識して摂るのがおすすめ。でも、非ヘム鉄も鉄の大事な供給源。吸収率を高める工夫をしていきましょう。

※1 妊娠中の食事(細川モモ著、主婦の友社) 
※2 ・Breastfeeding and the use of human milk. 
American Academy of Pediatrics. Work Group on Breastfeeding.  
Pediatrics 1997;100:1035-9.
・Effects of age of introduction of complementary foods on iron status of breast-fed infants in Honduras. Dewey KG, et al. Am J Clin Nutr. 67:878-884, 1998 
※3 ・Blot I, Diallo D, Tchernia G. Iron deficiency in pregnancy: effects on the newborn.
Curr Opin Hematol 1999;6:65-70.・ Allen LH. Pregnancy and iron deficiency: unresolved issues.
Nutr Rev 1997;55:91-101. 
※4・ Hokama T A study of the iron requirement in infants using changes in total body iron determined by hemoglobin, serum ferritin and bodyweight.Acta Paediatr Jpn 1994:36:153-5・Dewey KG, Choen RJ.Rivera LL, et al. Effects of age of introduction of complementary foods on iron status of breast-fed infants in Honduras.
Am J Clin Nutr 1998;67:878-84 
※5 妊婦の鉄摂取量と鉄栄養状態の縦断的検討


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